
現代ブラジルを代表するマエストロ、レチエレス・レイチが残した傑作2タイトルを日本独自でCD化。こちらは異才シンガー・ソングライター、シルヴィオ・フラーガ率いるクインテットに、レチエレスが壮大なアレンジを施した宇宙的スケールの作品。
本作は2019年にシンガー・ソングライターのシルヴィオ・フラーガ率いるクインテットが、レチエレス・レイチをアレンジャーに迎え録音した異色作。グラシリアーノ・ハモス、マヌエル・バンデイラ、エウクリデス・ダ・クーニャ。ブラジル文学の巨人たちが20世紀に残したブラジル北東部をテーマにした作品群にも連なるシルヴィオ・フラーガの詩と、ブラジル的歌の抒情性を湛えた、一聴して彼とわかる独特の楽曲。伝統的でありながら革新的でもあるシルヴィオの世界観をさらに高めるのが、巨匠レチエレス・レイチのアレンジだ。
本作に寄せたテキストで、ジョイスはこう語る。
「レチエレス・レイチ!なんて素晴らしいのでしょう! 音楽が”空飛ぶ円盤”モードになり、宇宙に消えていきそうになる刹那、バイーア(いつだってそこです!)がコントロールを司り、祈りのような管楽器とパーカッションによる壮観なアレンジで、すべてをアフロ・バイーア風にします。シルヴィオの実験精神とマエストロ・レチエレスによるアフロ・バイーアというありそうもない組み合わせが、このアルバムにユニークなサウンドをもらたしているのです」
ここでのアフロ・バイーアは、ローカルに限定されるものではない。ルイス・ゴンザーガからカルトーラまで、アフロ系ブラジリアンの音楽に潜むアフロ性を解析し、アフリカだけでなく、ソウルやジャズ、クラシックにまで類似性を見出すことで”すべてのブラジル音楽はアフロ・ブラジリアンである”を提唱していたレチエレスらしく、そのアレンジはストラヴィンスキーからセロニアス・モンク、ムハル・リチャード・エイブラムスの『The Hearinga Suite』といったアルバムまでも想起させる。ブラジル文化の最深部ともいえる北東部から時空を超えたアフロ・ディアスポラの旅を経て、やがて宇宙へ。異才シルヴィオ・フラーガと巨匠レチエレス・レイチ、その深遠なる音楽観の一端をのぞくことができる一枚だ。
■トラックリスト :
1. Euá / 2. Fata Morgana/ 3. O lagarto e o gato largado / 4. Canção da cabra / 5. Romaria de jagunço / 6. Sertões / 7. Dulcinéias / 8. Da vida / 9. Sono do burgo / 10. A flauta / 11. Sei da cor da noite / 12. Figura de proa / 13. Incríveis animais da floresta/ 14. São Bernardo / 15. Nevoeiro
■パーソネル :
Bruno Aguilar: acoustic and electric bass / José Arimatéa: trumpet and flugelhorn / Lucas Cypriano: piano, Rhodes, Wurlitzer, and celesta / Mac Willian Caetano: drums / Sylvio Fraga: electric and acoustic guitar, banjo, and vocals / Letieres Leite: arrangements for brass, woodwinds, and strings
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